飯豊連峰縦走
 2007/10/06-08
1日目:奥胎内ヒュッテP-足の松登山口-えぶり差岳-北股岳-梅花皮小屋
2日目:梅花皮小屋-大日岳-飯豊山-三国小屋(三国岳)
3日目:三国小屋-疣岩山-巻岩山-上ノ越-弥平四郎登山口

2日目 10/07
梅花皮小屋       4:50
御西小屋        7:40  8:00発
大日岳         8:50
御西小屋        9:55 10:10発
飯豊山        11:20
三国小屋       14:40 小屋泊
小屋からは一番に出たと思う。梅花皮岳に登ると、遠く、地平線が白み始めていた。 大気はピンと冷たく、空にはまばらに雲が流れるだけだが、予報では明日から崩れるのが確実らしい。できるだけ先へ行こう。

烏帽子岳に到着する頃にヘッドランプが要らなくなった。鞍部に下り始めてすぐに日が昇る。 草紅葉がいっせいにオレンジ色に揺れ輝き、足を止めて暖かな日の恵みを全身に受ける。また一日が始まったと感じる時だ。

2日目の日の出
2日目の日の出

日の出の方角は大ー尾根(だいぐらおね)の宝珠山あたり。

やはり山は早出がいい。
稜線で日の出を迎える幸せはたまらない。

御尾小屋へ続く稜線
御西小屋へ

朝日に染まる稜線を歩いていく。


霜柱に持ち上がられて登山道の表面の土がでこぼこしている。
もうすぐ冬だ。
霜柱

振り返って見てみれば、烏帽子岳はずいぶんと高く立派な峰に見えた。

朝のまばゆい登山道 烏帽子岳を振り返り見る
朝のまばゆい登山道 烏帽子岳を振り返り見る

あれれ?
あれれ?

朝一の誰も居ない静かな登山道を歩いていると、対面のトラバース斜面を2人の登山者がこちらへ歩いてきていた。 「もしや!」と思って遠望で写真を撮ってみたら。


2人組は、まゆ太さんと¥さんでした^^

この連休は、福島県の川入から入ると聞いていたのでバッタリは想定内なのだが、(なんでこの時間にここで?)ということに驚いた。

話を聞けば、一昨日の夜に川入キャンプ場まで入って、昨日のうちに御西小屋まで+大日岳往復ということだ。 ひえー早すぎる!テント背負ってこれだものなあ。
まゆ太さんと¥さん

まゆ太さんは、明日の天気が心配なので今日中に下山するかも、と言っていた。それもえぶりを往復したいだって。 体力あるなー、お兄さん脱帽です。でも心なしか¥さんが、おなかいっぱいな顔をしているように見えたのは気のせい?かな?

御手洗ノ池 朝日連峰も見える
御手洗ノ池 朝日連峰も見える

飯豊山方向の展望
飯豊山方向の展望

雄大な景色だ。一番高いのが飯豊山で、左へ落ちる荒々しい尾根が大ー尾根。

****
飯豊連峰北部

御西小屋直下から振り返って見ている。 左から、北股岳、烏帽子岳。越えて来たばかりの目前のピークは天狗岳。3時間でずいぶんと歩いてきたもんだ。

御西小屋
御西小屋

ほとんどの人が出発した後なので静かなものだった。昨日は混雑したらしいが、 飯豊最高峰の大日岳と飯豊本山の間にあるのだから、この時期混むのは仕方ない。

パンをかじりながら、大日岳へ続く雄大な稜線を眺め、小屋近くにテントを張っていた男性と2,3話していると、 あらら、知っている山ブロガーの名前など聞こえてきた。「ほかにどんな山ブログ見てます?」と聞いてみたら、 まゆ太さんの名前までも出てきた。笑いながら、今そこですれ違いましたよ、と言ったらとっても驚いていた。 まったく、面白い世の中になったものだ。

小屋にはザックが幾つか転がっていた。私も大日岳を往復するため空身で出発。

大日岳へ 御西小屋より
大日岳へ 御西小屋より

大日岳へは絵画のように美しい稜線が伸びている。紅葉は昨日の頼母木小屋−北股岳間の方が多かったが、 それでも晴天の下で歩く秋の稜線は、ひたすらに楽しい道のりだ。

紅葉の道
紅葉の道

大日岳−御西小屋間の紅葉は中間地点が素晴らしい。でも紅葉は北斜面に広がっているので朝は日陰になる。

平らな御西岳を眺める 大日岳 大日直下より
平らな御西岳を眺める 大日直下より 大日岳 大日直下より

山頂直下でガスに巻かれた。山の天気は気まぐれだなあ。意外と登り応えのある道を登りきると、これまた意外に寂しげな山頂。 最高峰より飯豊山の方が信仰には重要なのかな。

大日岳山頂 まっしら チングルマの葉も紅葉していた 御西小屋までもどったらガスが晴れた。ま、こんなもん
大日岳山頂 まっしら チングルマの葉も紅葉していた 御西小屋まで戻ったらガスが晴れた。ま、こんなもん

さて、時計を見れば三国小屋まで行けそうだ。そこまで行けば、明日の悪天もさして恐くはないので、ここからは気持ち急ごう。

飯豊本山へ
飯豊本山へ

御西岳を超えると飯豊山が見えてくる。広々としたまっ平らな道で、高原の遊歩道のような風景だ。

緩やかに谷底へ落ちる斜面には残雪が残り、一面が雪に覆われた姿を想像したくなる。

見渡してみても前後に登山者は見当たらない。昨日から不思議に思っていたことだが、秋の連休なのに尾根上に人が少ない。 さすがに御西小屋以降は多くなったが、行き交う人も少なく抜かし抜かされることもなかった。

セルフ撮りなどしたり 飯豊山間近
セルフ撮りなどしたりして 飯豊山間近

山頂に着く頃には周囲にガスが上がっていた。話に聞いていた通り、険しいヤセ尾根の大ー尾根がこの頂から急降下していた。 ここを上がってくるのは相当きつそうだが、一度はチャレンジしてみたい。

大ー尾根を見下ろす 飯豊山直下より 飯豊山山頂(飯豊本山)
大ー尾根を見下ろす 飯豊山直下より 飯豊山山頂(飯豊本山)

飯豊山神社と本山小屋のピークを見る 飯豊山より 本山小屋 小屋内部
飯豊山神社と本山小屋のピークを見る 飯豊山より 本山小屋 小屋内部

宿泊客が到着しはじめていた本山小屋を過ぎ、信仰登山の名残りの地名が付く地帯に差し掛かると一気にガスに巻かれた。 ガスは冷気を含み、明日は高峰では雪になるだろうという話もうなづける寒さだ。

目の前には草履塚のピーク
目の前には草履塚のピーク

紅葉はもう終わりかと思っていたが、なかなかどうして、ここからの道のりも秋色が続く。

御秘所の岩場 草履塚から飯豊本山を見る
御秘所の岩場 草履塚から飯豊本山を見る

草履塚のピーク 切合小屋へ 切合小屋
草履塚のピーク 切合小屋へ 切合小屋

種蒔山
種蒔山

切合小屋を素通りしてしばらく行くと、種蒔山付近は紅葉の真っ只中。

冴えない天気でもこんなに圧倒される道なのだから、晴れの日ならば遅々として進まなかっただろう。

飯豊山を振り返り見る
飯豊山を振り返り見る 種蒔山より 迫力ある飯豊本山の展望台だ。

一番右のピークが三国岳 三国小屋へ
一番右のピークが三国岳(三国小屋) 三国小屋へ 左の山の上に小屋が見えます

つかの間の日光を受けて眩しく輝く尾根を歩き、ひと登りすると三国小屋に到着。時計はまだ午後3時前。 今日中に下山できなくもない時間だが、ここまで来れたのだから御の字だ。 明日の天候は朝から雨らしいが、後は樹林帯の下りなので心配ないだろう。三国小屋はきれいだし、今日は山に残ることを決めた。

小屋にほぼ同時に到着した女性三人組と話してみたら、私の下山口である弥平四郎登山口の駐車場にマイカーを置き、 この小屋を拠点にして飯豊本山・大日岳の往復とのことだった。そういえば今日は所々で見かけている。

今回の私の行程と、その弥平四郎登山口から、さらに車道を2時間近く歩いて、極入バス停まで行くということを知ると、 そのロングな行程に呆れていた。「明日車に乗せていきますよ」、とのありがたい申し出もあったが、下山時刻が合わないだろうと丁重にお断りした。

三国小屋(三国岳山頂) 小屋内部1F 小屋内部2F
三国小屋(三国岳山頂) 小屋内部1F 小屋内部2F

小屋は空いていた。2階にねぐらを作り、残り少ない梅酒をちびちびやる。 階段を挟んで反対側に、女性三人組が楽しそうに夕げの支度を始めた。 こちらもアルファ米とフリーズドライの牛丼で、ぱぱっと味気ない夕食を済ませて、またちびちびと。

夕焼けの北方稜線 三国小屋より 会津磐梯山、かな 三国小屋より
夕焼けの北方稜線 三国小屋より 会津磐梯山遠望 三国小屋より

しばらくすると、その三人組の方の一人が近寄ってきて、車のナンバーを書いた紙切れを渡してくれた。
「明日、私たちよりも先に下山して、そのまま歩いていくなら、車の後ろに石を積んで行ってください。 石が無いようなら、帰りの片付けもありますし、少し待ちますから。」なんて山の人は温かいだろう。
いつも1人でぶっきらぼうな自分が恥ずかしくなる。大人しくそのありがたい申し出を受けた。


二日目の落日

日は大日岳南稜のオンベ松尾根に落ちていった。

ほんとに明日の天気は悪いのかな?
二日目の落日

そして、ここから驚くことが。女性たちは夕食も終わり静かに晩酌タイム。 寝るには早い閑散とした小屋の中では、聞くともなく話し声が聞こえてくる。 そうすると、あれ?なんだか知っている山岳会、しかも知り合いの名前も話の端々に聞こえてきた。 トイレに行くついでに「あの○○の山岳会関係の方ですか?」と聞いてみたら、やっぱり当たり。

少し話してみると、実際はその山岳会はすでに辞めていた方々だったが、共通の知り合いもいて本当に驚いた。 やっぱり山の世界は狭いなあ。

最終的に小屋は私を含めて7人だけ。管理人は最後まで来ず、ビールが入っているだろうカギが掛けられた管理人室の扉が恨めしかった。 でも、二日目でここまで来たことに安堵していたので、少しの梅酒でいい気分になっていた体では、シュラフに入ると寝入りはすぐだった。

3日目ヘ