朝日連峰縦走 (大朝日岳1870.3m / 以東岳1771.4m)  07.07.27-29
2日目 07/7/28(土)
大朝日小屋      3:50
中岳で日の出待ち   4:20〜4:45
西朝日岳       5:45
寒江山        8:00
以東岳       11:20
タキタロウ山荘   13:45 ※大鳥小屋
02:30に起きる。夕方から強くなっていた風は一晩吹き荒れ、この時間でもテントをばたつかせていた。
180gのシュラフでは少し寒く、風の音と寒さで何度か目覚めたが、そのわりにはよく眠れたほうだ。

今日の予報は曇りのち雨。期待しながらテントの入口を開けると、これぞ満天の星空。 頭上には天の川が流れ、白鳥座が両翼を広げている。ラーメンとおにぎりを食べて、流れ星が尾を引く下で撤収を開始。

大朝日岳

出発は03:50。中岳から振り返ると大朝日が青黒い中に黒く尖っていた。

東の空は今にも日が出そうな色合いになっている。ザックを置いて30分ほど日の出待ち。稜線でこうやって過ごすのも早出の特権だ。
大朝日岳

日の出は私の時計で4:37。辺りが赤くなったのは一瞬のことで、すぐに眩しい光が笹原の斜面を輝かせた。

夜明け前に空が染まる 日の出
夜明け前に空が染まる 日の出

左に西朝日岳、そして右に折れ、遥か以東岳まで続く縦走コースが朝焼けに浮かんだ。 予報に反して好天で迎えることができた朝。 以東岳近くまでは雨に降られないかも?と期待しながらザックを背負い再出発した。

西朝日岳、右奥に以東岳
中岳から見る、西朝日から以東岳まで続く稜線

西朝日岳 西朝日岳

草原がオレンジ色に輝く。鞍部からの登り返しは、キスゲの中を青空に向かって登った。

この通り美しい稜線を歩く。秋も良さそうだ。

大朝日岳 後ろを向けば大朝日岳

山頂直下で振り返れば、朝日に霞む朝日連峰の主峰が鋭鋒となって突き出していた。

西朝日からは以東岳までの長い長い稜線が見える。だが天気の方は下り坂というような雲も見えていた。

そして竜門山へ向かって下り始めると、なんと山仲間のビスタ〜リさんに ばったり出会った。先に気付いたのでにこやか?に手をあげていると、二度見してびっくりしている顔。 ばったりする時は先に気付くと相手の驚く顔が見られて面白い。

西朝日岳山頂 西朝日から北方稜線 関西びすこ一家東北に現る!
西朝日岳山頂 西朝日から北方稜線 関西びすこ一家東北に現る!

ビスタ〜リさんはご家族で来ていて、入山3日目だそうだ。 よくもまあ、朝日連峰のど真中で偶然にも出会ったものだと、驚きと喜びとともに立ち話。 私の最近の山行では、山へ行くと知り合いに出会ってばかりで、ここ数年で山の知り合いが多くできた証拠かな。

竜門小屋を過ぎると草原の中に一輪だけきれいなヒメサユリが咲いていた。 昨日は斜面に咲いていて近づけなかったので、可憐な可愛らしい姿に思わず声が出た。 花を見てこんなこと言っているなんて、冷静に考えると気持ち悪いおっさんだ。とても会社の仲間には見せられない姿だな、と笑った。

竜門小屋 竜門山の下りにて 姫小百合
竜門小屋 竜門山の下りにて 姫小百合

左から、南寒江山、寒江山、北寒江山 山腹はキスゲとイブキトラノオのお花畑
左から、南寒江山、寒江山、北寒江山 山腹はキスゲとイブキトラノオのお花畑

相模山と白山一華のお花畑 寒江山へ
ガス湧く相模山とハクサンイチゲのお花畑 寒江山へ

小規模だが、ニッコウキスゲやハクサンイチゲの群生が、緑野の斜面に幾度も現れるこの縦走コースは歩いていて楽しい。 相変わらず風が強いが、晴天の山歩きを今日にできると思っていなかったので足取りも軽い。

コイワカガミ アオノツガザクラ チングルマ ハクサンシャジン
コイワカガミ
小岩鏡 イワウメ科
アオノツガザクラ
青の栂桜 ツツジ科
チングルマ
稚児車 バラ科
ハクサンシャジン
白山沙蔘 キキョウ科

イブキトラノオ ハクサンシャクナゲ ミヤマアキノキリンソウ ホソバコゴメグサ
イブキトラノオ
伊吹虎の尾 タデ科
ハクサンシャクナゲ
白山石楠花 ツツジ科
ミヤマアキノキリンソウ
深山秋の麒麟草 キク科
ホソバコゴメグサ
細葉小米草
ゴマノハグサ科

以東岳へ 以東岳へ 北寒江山より

北寒江山から見る以東岳は大きい。もはや霞んでいる姿ではなく、今からそこへ行くぞ、と声をかけたくなる大きさだ。

山頂で残っていた最後のおにぎりを食べて、雨が降らぬうちにと自分を急かして以東岳へ向かう。

狐穴小屋へ下り始めた途端、登山道の真ん中に黒いぼてぼてっとした熊の糞。 あぁ、やっぱり、こんな見晴らしが良い稜線にも普通にいるのか、と朝日連峰の山深さに嬉しくなった。

狐穴小屋

狐穴小屋からは以東岳が見事で、この小屋で朝夕を過ごすのも良さそうだ。

今回の旅で最も泊まってみたいと思う小屋だった。
狐穴小屋

以東岳に近づくにつれ、緑のうねりの向こう、壁のように行く手を阻む姿が大きくなる。 朝日連峰の1座としてはもったいない山容に感心した。

以東岳への登り あー雲がー キスゲとウド 小規模のお花畑が続く道です
以東岳への登り あー雲がー キスゲとウド 小規模のお花畑が続く道です

ヤマトキソウ イブキジャコウソウ タカネアオヤギソウ ハクサンイチゲ
ヤマトキソウ
山朱鷺草 ラン科
イブキジャコウソウ
伊吹麝香草 シソ科
タカネアオヤギソウ
高嶺青柳草 ユリ科
ハクサンイチゲ
白山一華 キンポウゲ科

10時を過ぎるとガスに包まれ、以東岳山頂へあと僅かというところで、バチバチと強風の中に雨が混じってきた。 北寒江山では大鳥池まで持つかも?と淡い期待であったが、まあ仕方が無いか。

カッパ姿の私が以東岳山頂へ着いたのは11:20。 雨に降られていても、今日の行程が8割方晴れの中で進められたことに万歳の気持ちだった。 でもあまりにも風が強かったので、稜線コースはやめて、下りではオススメしない直登コースの方で大鳥池に下った。

以東岳山頂 以東小屋 大鳥池 東沢にて
以東岳山頂 以東小屋 大鳥池 東沢にて

大鳥池は山中に突如現れ、神秘の湖という言葉がぴったりなたたずまい。「そりゃータキタロウもいるわな〜」と、 雰囲気だけな言葉をつぶやいて湖岸を歩く。岸辺には魚が泳いでいるのがたくさん見えた。 これを塩焼きで食べられれば、、、さぁ、早く酒が飲みたくなってきたぞ。

そして外観がきれいなタキタロウ山荘(大鳥小屋)到着。小雨降る軒下で小屋泊か天泊かをしばらく考える。 この山域の小屋は”素泊まり寝具無し”のみで、1500円が基本だ。日本アルプスでは考えられない値段設定。 昨日も思ったが、ここや飯豊などにテントで来るのは、なにかばからしい。”天幕で寝るのが山というものを一番感じられるものだ”、 なんて言っているが、その重さの分、酒を背負ってきた方が私らしいな。

小屋が見えたぞー タキタロウ山荘と書いてある 山荘内部
小屋が見えたぞー タキタロウ山荘と書いてある 山荘内部

ぶつぶつと考えていたら、ザザーっと大雨に変わる。ハイ、あっさり小屋泊決定。小屋の内部は新しくて板の間にござが敷いてある。 今日は混まないよ、と管理人さんに聞いたので、のびのびと2階ですごした。今日もビール、チューハイ、日本酒と続く。 小屋の中にはトイレ・炊事場・蛇口有り。何も苦労することなくレトルトカレーの豪華な夕食。 酒も飲みつくし、明日は大分軽くなったザックで下れる。

今日の酒。昨日と分けてきっちり1日分 重いはずだ 夕食はカレー 2階の窓から見える湖
今日の酒。昨日と分けてきっちり1日分 重いはずだ 夕食はカレー 2階の窓から見える湖

1階、2階合わせて30人ほどの入り。ゆったりと眠れた。やっぱ小屋は楽だな。
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