山行予定が中止になり何の予定もない週末。同じく予定のない
TiCAさんと、
どこか滑りに行きましょうかという流れになって、何人かを誘ってみたものの、皆さんお忙しいとのこと。
なんか世の中で暇なのはこの2人だけなのでは?、と思うぐらいプチぶるーになりながらも、好天が続く長野北部の栂池スキー場に決定。
そしたらTiCA姉さんは「栂池ならさぁ、あわよくば、ハクノリ行ってみたいよね。え?BCのザック無い?持ってても損はないよ、うんうん」
とかなんとか。直前に山のお店でオスプレーのザックを持ってレジに並んでる私。姉さんのご意向に沿わなくてはなりません。よくできた子分だ。
片道券でゴンドラに乗る。ロープーウェイが動いてない時期なので、今日はゴンドラ終点から歩き出すことになる。
地図でいうと、栂池平から下ってくる林道がスキー場へ接するヘアピンカーブが出発点らしく、10人ぐらいのバックカントリーの方々が準備しているところだった。
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出発ー!
スノーシューに履き替えて林道を行く。途中で斜面をザックザックとショートカット。
神ノ田圃あたりを歩いている絵だが、前方の白馬の稜線と見慣れぬ地形で、雪国というより異国を歩いているみたいな気分だ。
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ロープーウェイ山頂駅付近の高台で前方に赤旗が現れた。運行している時期ならばここが出発地点なんだろう。
甘い物をつまんでから天狗原へ直登開始。
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前方には山スキー、ボーダー、スノーシュー目的、様々な雪山遊びの人たち。
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気持ちの良い快晴っぷり。
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汗だくになりながら標高を上げていくと、真っ白な乗鞍岳が見えてきた。白と青しか無い世界。
爽快な気分で登りの辛さなんて感じない。
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左の純白の山が乗鞍岳。
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雪原を行くTiCAさん。
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2人共に「最高じゃん!」・「日頃の行いが良い」を、ばかみたいに連発しながら天狗原に到着。ここで大休止。
私は初めての山なのだが、秋ごろに来たことがあるTiCAさんは、雪が付いてからの変わりように驚き、
無雪期の地形や植生を私に教えてくれながら、この光景に感激しているようだ。
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天狗原 正面には壁のような乗鞍岳の斜面。
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雪原で、はしゃぐ、いちごちゃん。
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さーて、乗鞍岳への最後の登り。登りルートではない右側の急斜面の一部が雪崩れている。
ヒールリフターを立てて、トレースをなぞって上へ上へ。
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振り返ると絶景。そしてどこでも足を上げる人。
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妙高・火打の向こうは日本海が見えているようだ。斜度が緩やかになるとトレースが不鮮明になった。
皆、ここで滑り落ちるらしく、山頂までは行かない人が多いみたいだ。
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一応、山ノボラーの端くれとしては、ピークは拝んでおきたい。そのまま一番高いところまで歩く。
photo by TiCAさん
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やがて前方に大きなケルンが見えてきた。三角点より30mほど高い乗鞍岳の最高点です!
わおー!こんな短時間で登って来られるなんて、ゴンドラと今日の天候に感謝です!
山頂には5人ほどのパーティが休んでいたが、入れ違いに去っていったので、私たちだけの頂になった。とりあえずボードをほうり出して、白馬岳を眺めに行きます。
photo by TiCAさん
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ま白な手前のピークが「船越ノ頭」、中央が白馬、左の岩岩が杓子と鑓です。
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まず、白馬がこんなにも間近に見えることに驚いた。近くにテント泊ならばピストンできるのでは?と思わせる距離感だ。
風も止んで寒さは全然感じない。この絶景の前では「すげーすげー」の連呼。録音してたとしたら、ちょっとアホっぽく聞こえてたと思う。
さーて、まったりしましょう。岩陰に陣取り、ビールで乾杯した後は、お湯を沸かしてチャイを飲みながらあれこれ話す。
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乾杯♪
もちろん2人で1本ですよ。ゴチ!
お菓子とチャイで優雅に過ごす。
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と、ここで登山記録は終わり。もう満足しているのだが、ここからが本題です。山頂に誰も来ないなぁと思っていたら、それも当たり前。
時計の針は14時近くになっている。普通の登山なら慌てる時間だが、今日は滑って降りるんだもんね。
TiCAさんは、登りでは誰も滑っていなかった、左に見ていた斜面を滑ろうと言っている。
(あんな斜度がきつい斜面を滑るの!?一応初めてのBCなんだけど・・)と内心びくつきながらも、ボード自体はそれなりにやってきているので腹を据える。
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山頂からドロップ地点まで、練習がてら滑ってみる。
photo by TiCAさん
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TiCAさんが最初に滑っていく。しばらくした後、落ちるようにボードを走らす。
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パシュー!!
のわードキドキ&気持ちいいぞー!!! photo by TiCAさん
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高揚感いっぱいで滑り終えてきた人。
気持ちの良さに「参りました」と、こんなポーズになったかと。
photo by TiCAさん
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いやーこんなドキドキすることがこの歳になってもあるなんて、今日の機会を与えてくれてTiCAさん、ほんとにありがとうっ!
雪はパウダーという訳にはいかなかったが、スプレーをあげる場所もあり、冬になると取り憑かれたように山スキー・ボードに行く人の気持ちが判りました。
いやー納得納得。
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天狗原から自分のラインを見上げます。なるほどねぇ、こんな絵もよくBCの人のレポにあるよなぁ。
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そして興奮冷めやらぬまま、天狗腹から栂池平(栂池自然園)まで滑り降ります。これも、また、気持ちいいー!
滑り降りてきたら平らになったので、板を外して踏み抜きながら歩きます。
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栂池平から白馬三山
雪山の写真で、海外だと思ってた絵と同じ構図がここにあったのでびっくり!
そっかー日本の山の絵だったんですね。確かここでテント張ってる写真だったよなぁ。そりゃー張りたくなるって。
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栂池平の縁から
乗鞍岳から滑ってきたラインが見えます。
こんなとこ滑ってきました。→画像拡大
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さて、ここからも地形図とにらめっこで、板を着けたり外したりを2,3度繰り返し、なんとかゴンドラ山頂駅に出ることができた。
そして一気に駐車場まで。この長いゲレンデを一度休んだだけで滑りきった。もう足はがくがく。
今シーズンの中で、一番にもも筋が疲れたが、これほど達成感のある後だから、その疲れがまたとない快感にもなった。
TiCAさんに感謝感謝の一日でした。ありがとうございました!
→TiCAさんレポ