奥秩父主脈縦走    2012/04/28 - 05/02
1日目奥多摩駅−六ッ石山−鷹ノ巣山避難小屋−七ッ石山−奥多摩小屋(天泊)
2日目:奥多摩小屋−雲取山−飛龍山−山ノ神土−水干−笠取小屋(天泊)
3日目:笠取小屋−雁峠−古礼山−水晶山−雁坂峠−雁坂嶺−破風山−木賊山−甲武信小屋(天泊)
4日目:甲武信小屋−甲武信ヶ岳−国師ノタル−国師ヶ岳−北奥千丈岳−大弛小屋(小屋泊)
5日目:大弛小屋−朝日岳−金峰山−富士見平小屋−瑞牆山荘

1日目 04/28

 奥多摩駅           7:00
 石尾根縦走路入口       7:43
 三ノ木戸山分岐        9:10 休憩5分
 六ッ石山          10:10 昼食10分
 水根山           11:36 休憩5分
 鷹ノ巣山避難小屋      12:09 休憩20分 水場往復
 七ッ石山          14:08
 奥多摩小屋(天泊)     14:57

連休前はいつもの如く優柔不断だ。今年のゴールデンウィークは数年ぶりにまとまった連休になるので長期で入山したいと思ったが、そうなると過去2回歩いている奥多摩−奥秩父縦走しか頭に浮かんでこない。もっと華やかな山域にしたいと思っていたのに、山積みの仕事に流され何も決まらないまま連休の1週間前になってしまった。

でも不思議と、この間に奥秩父縦走の話題が2,3耳元に届いていたので、おのずと気持ちが奥秩父の方へ向いていった。連休前半は好天予報だ、まあいいか、また入るか。過去の記録を眺めると、02年、07年、そして今年行けば5年毎に歩くことになる。たまたまかな?、いや、私と奥秩父との距離感はそんなところなのかもしれない。

今回は2002年と同じく奥多摩駅から歩き出す行程にした。久しぶりに奥多摩駅から石尾根へ歩き出すことが懐かしい。ザックの重量は水・酒無しで17kg。ワカンやアイゼンも持っていくのでどうしても重くなり、今年初の天泊なのにきつい日々になりそうだ。一眼レフカメラの2kgが恨めしく迷いに迷ったが、撮りたくなる絵を期待して一番最後にザックに押し込んだ。

奥多摩駅前、天気は上々。 奥多摩駅前、天気は上々

東京府中市から奥多摩駅まで一番に到着する電車は06:51。

奥多摩小屋までの9時間のCTにしては遅い出発なので、体調見合いで途中の避難小屋や七ッ石小屋で張ってもよいとし歩きだした。

予報通りの好天は嬉しいが今日は夏日になるほど気温が上がるらしい。この時間、爽やかな奥多摩の空気を想像していたが、21kgを背負って歩くアスファルトの林道にすぐ汗をしぼられ始めた。

「石尾根縦走路・六ッ石山→」

登山地図のショートカットコースを見落としたまま石尾根の取り付きまで林道を歩いた。

一旦ザックを置いて伸びをしてから入山。
「石尾根縦走路・六ッ石山→」

杉林を登り小さな社を過ぎると尾根筋に出て落葉樹の明るい道になる。登山道にはスミレがちらほらと咲く程度で、花の少なさは天泊装備にはかえってありがたい。

社の近くの石仏(道祖神かな?) エイザンスミレ 叡山菫 スミレ科
社の近くの石仏(道祖神かな?) エイザンスミレ 叡山菫 スミレ科。重い荷では小さな花を撮る動作がきついのです。。

赤土のえぐれた檜林の登山道を抜け、三ノ木戸山北斜面を回りこむように平坦な道を行くと、三ノ木戸山から続く尾根道に戻る。

三ノ木戸山の分岐付近の道 三ノ木戸山の分岐付近

石尾根は趣きのあるいい道が続く。

誰にも会うことなく三ノ木戸山の分岐で最初の休憩した。大岩に座り行動食のドライフルーツを食べながら足をぶらぶらして休ませる。休んでいる間に軽装の登山者2人が通り過ぎていった。同じ電車で遅く出た組かな?一瞬で通り過ぎていく軽装の後ろ姿を見て、こんな山の中で心細くならないのかと思った。

最近の行動食はドライフルーツ 最近の行動食はドライフルーツ

左から、パイン、トマト、アップル。色々試してこれに落ち着いた。ドライフルーツはよく噛みしだいて食べると喉が潤う。

日が照りつける石尾根らしい防火帯の道はとにかく暑い。昨日の雨もどこへやらで道はカラカラに乾き、鷹ノ巣山避難小屋の水は出ていると思うが、手持ちの水はかぶ飲みしないよう抑え目にしていく。

六ッ石山 六ッ石山

縦走路から往復5,6分ほど外れている六ッ石山のピークへは休憩がてら立ち寄った。ここでおにぎり1個の昼食にして、ベンチ代わりに並べられていた石に寝転がる。

青空を見上げながら出る言葉は
「はぁ、ビール飲みたい。」

将門番場との鞍部で5,6人のトレラン集団に抜かれた。この道は登山者よりトレラン風の人を見かける方が多い。登山者と相いれない場合もあるが、急斜面を足早に登っていく後ろ姿は楽しげだ。

水根山のピークで一休みしてから歩き出せば、何度も歩いた懐かしい石尾根の風景になる。先は長いので鷹ノ巣山は巻いて避難小屋へと。

水根山 石尾根らしい広々した登山道。
水根山 ピークというより丘です。 石尾根らしい広々した登山道。

暑さにへばりながら避難小屋に到着すると、会社の同じフロアの顔見知りのTさんが小屋前のテーブルに休んでいた。実はTさんも、奥多摩駅から瑞牆山荘までの同じコースを歩くと相談されていたので、どこかで会うかなとは思っていた。駅への到着時刻は1時間早い電車にすると聞いていたので、ここで追い付くとは今日の自分は調子が良い。

尾根の広場にテーブルが見えてくれば小屋に到着。 鷹ノ巣山避難小屋
尾根の広場にテーブルが見えてくれば小屋に到着。 鷹ノ巣山避難小屋。→小屋内部、→トイレも併設

Tさんはかなりバテバテのご様子でちょっと弱気になっている感じ。まだ山は始めたばかりで私よりザックが重そうだし、今日の天気で下界からの登りはきつかっただろう。水の消費が激しくて途中で抑え目にしていたそうで、それもバテた原因らしい。水場はまだとのことなので小屋から200m離れた水場へ連れ立って行った。

鷹ノ巣山避難小屋の水場

表示通りの距離を緩やかに下ると、切り立った岩肌からしみ出す水を溜めて鉄管から流れ出ていた。2人して思う存分飲む。

冷たくてクリアな水。でも涸れることがあるらしいので、時期や天候を考えて危なそうな時はあてにしない様に。
鷹ノ巣山避難小屋の水場

岩肌には水場のシンボルとも言える猫の目草 ツルネコノメソウ 蔓猫の目草 ユキノシタ科
岩肌には水場のシンボルとも言える猫の目草
ハナネコノメ 花猫の目 ユキノシタ科 雄しべの葯がきれいに黄色です、珍しい。
ツルネコノメソウ 蔓猫の目草 ユキノシタ科

ここで行動時間を計算してみると、おお、1時間も短縮している。長期天泊の装備で足も全く出来ていないのに我ながら驚きの快調さだ。もう少し休んで行くというTさんに「お先に」と言って先に出た。

先程と同様に巻き道の水平道へ。相変わらず人にあまり出会わない静かな道をずんずん歩いて七ッ石山へ登りきる。山頂でザックを降ろして最後の休憩。ここまで来たら着いたようなもんだ。

七ッ石山 日が隠れるとありがたい。 ブナ坂 ここから雲取への人気ルートに入るので登山者が増えます。
七ッ石山 日が隠れるとありがたい。 ブナ坂 ここから雲取への人気ルートに入るので登山者が増えます。山ガールも現れた!

ブナ坂まで来ると気を抜き過ぎてしまったらしく体がどーんと重くなった。無理する力も残っていないので、後は体をクールダウンしながらゆっくり歩いて奥多摩小屋の天場へ。

これも石尾根定番の絵ですね。 奥多摩小屋の天場到着!長かった〜
これも石尾根定番の絵ですね。 奥多摩小屋の天場到着!長かった〜

偽ピーク(丘?)に騙されながらやっと五十人平ヘリポートへ到着。まだ端っこなのにテントが見えているので天場は大賑わいだ。天場地帯に入って行くと道の両側のいい所は埋まっているが、私のテントはソロ用なので適当に場所を見つけてザックを転がした。

中央の青色のシングルウォールが私のテン 中央の青色のシングルウォールが私のテント

幕営料は1人500円。ビールと共に1000円也。まずはビールをあおる。ひゃーうまー!

ちなみに奥多摩小屋にはビールしかない。私にはそれでいいが、ジュース類が無いことを知ってがっかりテントに戻って行く登山者も多かった。ここを潰したいって噂は本当なのかな?

さて、設営も終えてほっとしているところでTさんも到着した。バテたと言ってもCT通りの行程なんで大したもんです。水場は降雨後ということもありじゃかじゃか出ている。ハナネコノメが周囲に咲き、いつも涸れることなくうまい水が流れて、何度もお世話になっている水場に感謝。

さて、乾き物をツマミに2本目を飲んでいると、胃がまったく機能していない様に感じて急に飲めなくなった。水場から戻る時も非常に体が重くてザックを背負っているかのようだったし、流石に今日の強行軍で体がおかしくなったか?

最近ろくに山を歩いていないのに行程をこなす今日の調子の良さは「昔とった杵柄」ではないが、10年以上の天泊縦走のスキル?で、体力の潜在部分まで引き出した様なものかな。良いんだか悪いんだか。

少し横になるつもりでシュラフに入ったら寝入ってしまい、目が覚めると夕日が飛龍山の肩に沈みかけていた。

食欲は戻らず塩分補給も兼ねたチキンラーメンだけの軽い夕食にした。
夕食はチキンラーメン

天場は大盛況! 天場は大盛況!

食後の散歩がてら幕営数を数えてみると、なんと95張!

小屋の上部へ張ったテントも多く、さすがはGW連休の初日です。

夜更かし組のテント

シュラフに入って足を伸ばすと筋肉全体が熱を持って、まるでピリピリと放電しているかのよう。

明日もCT11時間の強行軍だ。翌朝には体調が回復していることを願いながらパタンと眠りに落ちた。
夕食はチキンラーメン


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